レポート京都府内企業のメインバンク実態調査(2020年)

調査開始以来、11年連続で京都銀行が首位 ~ 「建設」「不動産」は京都中央信金が首位 ~

はじめに

日本銀行のマイナス金利政策による超低金利の長期化が響き、金融機関にとって厳しい経営環境が続いている。上場地銀103行の2019年9月期中間決算(単体)では、6割超の66行が減益、5行が赤字となった。そのため、各金融機関では店舗統廃合や人員削減を積極的に推し進めたコスト圧縮や、フィンテックなどIT化の推進、活動基盤の拡大に伴う越境融資など、生き残りに向けた施策を続けている。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大という想定外の事態に直面するなか、融資先企業の業績悪化などから与信費用が増加するなど逆風が吹いている。

折しも、菅義偉首相が「地銀は多すぎる」と発言するなど、金融機関の再編圧力は再び高まっている。近畿では2020年1月に大阪の第二地銀である大正銀行と徳島銀行が合併し、徳島大正銀行が誕生。地銀再編が進むなか、収益力向上とともに、地元での存在感、広域化、コンサルティング機能向上など生き残りのために独自色を打ち出した施策が求められている。

帝国データバンク京都支店では、2020年12月末時点の企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている京都府下企業(29,011社)がメインバンクと認識している金融機関について抽出し、集計・分析した。

なお、調査対象は全業種全法人で、個人経営も含む。同調査は2019年12月に続き11回目。

■本調査は、「COSMOS2」に収録されている企業のデータであるため、各金融機関がメインとして取引している実数とは異なる。また、一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとして集計した

調査結果

  1. 府内トップは、調査開始以来11年連続「京都銀行」。ついで「京都中央信金」「京都信金」が続き、上位3金融機関で全体の7割強を占めた
  2. 地域別でみると、京都市内は前回調査で初めてトップに立った「京都銀行」が引き続きトップとなり、府北部(中丹、丹後)では「京都北都信金」がトップとなった
  3. 業種別では、7業種すべてで上位3位を「京都銀行」「京都中央信金」「京都信金」が占めた。5業種で「京都銀行」、「建設」「不動産」は「京都中央信金」がトップとなった
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 京都支店 TEL:075-223-5111 FAX:075-223-5200