レポートTDB景気動向調査2025年02月(北陸ブロック・概要)

2025/03/05
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

41.0

0.5

5カ月ぶりの改善、消費マインドに回復の兆し

概況

『北陸』の景気DIは5カ月ぶりに改善。「材料費高騰を工事単価に転嫁できない」(建設)、「人件費を上げざるを得ず価格転嫁も不十分」(製造)など、原材料高や人手不足は経営の重荷となっている。製造業の低迷は深刻で、「買い控えが継続」(食品製造)、「完成車メーカーの開発が鈍化、買い叩きも」(自動車部品製造)、「設備投資関連が低迷」(機械製造)との声もある。半面、「目的の明確な消費は堅調」(食品)、「インバウンド需要好調」(サービス)、「能登復興需要で建設業が活況、波及効果も」(同)と明るい声も出てきている。

景気DI

『北陸』の景気DIは前月比0.5ポイント増の41.0と5カ月ぶりに改善した。『建設』、『製造』が好調な「富山」が43.4、同2.2ポイント増と貢献し、「新潟」も5カ月ぶりに改善。一方で「石川」が4カ月連続の悪化となった。全国(43.5)を下回るのは31カ月連続で、10ブロック内順位は8位と前月比変わらず。

規模別DI

3規模いずれも改善。「大企業」が前月比0.2ポイント増の45.8と3カ月ぶりに改善し、「中小企業」が同0.6ポイント増の40.1、「うち小規模企業」が同0.7ポイント増の37.7とそれぞれ5カ月ぶりに改善。大企業の景況感悪化に歯止めがかかる一方、企業規模が小さいほどプラスの影響がより強く出ている。

業界別DI

『小売』が前月比3.3ポイント増の40.9、『卸売』が同1.3ポイント増の38.8とそれぞれ3カ月ぶりの改善となり、そのほか『製造』『建設』など企業数の多い業種が改善し、全体に貢献した。反面、「不動産」が同4.2ポイントの大幅な悪化。『運輸・倉庫』も同4.0ポイント減、3カ月連続で悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」が42.7(前月は41.7)、「6カ月後」が44.5(同43.5)、「1年後」が45.5(同44.9)と、3指標いずれも改善。“3指標いずれも悪化”が12月、1月と続いて景況感は極度に冷え込んでいたが、『小売』『卸売』の改善にみられるように消費マインドに若干、回復の兆しが出てきている。

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