レポートTDB景気動向調査2024年4月(東北ブロック・福島県)

景気DI

前月比

今月の特徴

39.4

▲ 1.4

2カ月ぶりに悪化

概況

「福島」の景気DIは、39.4と3月を1.4ポイント下回り、2023年2月(39.7)以来1年2カ月ぶりに30台に転じた。『全国』の景気DIは、前月(44.4)から0.3ポイント低下し、44.1となった。「福島」の都道府県別順位は、前月の第38位から第43位となった。

景気DI

「大企業」(42.2)は前月比4.3ポイント上昇、「中小企業」(39.0)は同2.1ポイント低下、「中小企業」のうち「小規模企業」(36.7)は同3.5ポイント低下した。格差(大企業-中小企業)は前月の▲3.2ポイントから3.2ポイントとなり、2カ月ぶりに「大企業」が「中小企業」を上回った。

規模別DI

『金融』『運輸・倉庫』『小売』は改善したが、『農・林・水産』『不動産』『製造』『サービス』等の6業界が悪化した。3カ月連続で50台をキープしていた『サービス』は40台に悪化し、『建設』は3カ月連続で悪化した。『小売』は5カ月連続、『金融』は4カ月連続、『製造』は3カ月連続で30台で推移している。

業界別DI

「1年後」の景気DI見通しは、10業界のうち6業界が改善を見込んでいる。特に『製造』は当月(34.7)から10.7ポイント、『金融』は同(37.5)から8.3ポイントの改善を見込んでいる。しかし、業界比率の高い『建設』の「1年後」は、同(40.0)から2.0ポイント低下し30台を見込んでいる。

先行き見通しDI

6業界が悪化し、「福島」の景気DI(39.4)は前月比1.4ポイント低下した。企業からは「コロナ禍明けで案件が復活してきた」(建設)との声がある一方、「競合により適正価格で受注できず賃金アップもできていない」「売上が対前年比で約10%ダウン」(各製造)、「2024年問題による労働時間の削減がはじまり働き方を模索中」(運輸・倉庫)等、日経平均株価は依然として高値で推移するなど大手企業の好業績と裏腹に、中小企業からは厳しい声が非常に多い。よって、景気動向は引き続き弱含みで推移する可能性も高い。

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