レポート

第10回 「円安関連倒産」の動向調査(2015年)

2015年の円安倒産、2年連続増加 ~ 前年比2.0%の微増も、中小・零細企業の倒産目立つ ~

はじめに

1月11日の円相場は一時1ドル=116円台まで上昇し、昨年8月以来の水準まで円高が進行した。この1カ月で約7円も円高が進んだ形だが、北朝鮮による水爆実験、中国経済や人民元安への懸念など先行き不透明感が否めない。中期的には米国の利上げ継続が一段の円安進行につながるとの見方も根強く、今後の為替相場次第では、円安関連倒産が再び増加する可能性もある。

帝国データバンクは、2013年1月から2015年12月までの倒産企業(負債1000万円以上、法的整理のみ)の中から、円安の影響を受けて倒産した企業を抽出し、件数・負債推移、地域別、業種細分類別、負債規模別に集計・分析した。

なお、「円安関連倒産」に関する調査は2015年7月8日に続き10回目となる。

調査結果

  1. 2015年の「円安関連倒産」は352件判明し、前年の345件に比べて2.0%(7件)の微増となるとともに、2年連続の前年比増加。ただ、円安進行が一服した年後半にかけて関連倒産は低水準で推移。2015年下半期は121件にとどまり、集計開始の2013年上半期以降で初めて半期ベースで前期を下回り、2015年上半期に比べて47.6%(110件)の大幅減少
  2. 地域別では「関東」が東京都を中心に146件(構成比41.5%)でトップ。業種的には、繊維・衣服・繊維製品卸売、運輸業、飲食料品卸売の倒産が目立つ。次いで「近畿」(60件)、「中部」(49件)、「九州」(30件)の順。都道府県別に見ると、全国41の都道府県で判明
  3. 業種細分類別に見ると、「運輸業」が84件(前年比12.5%減)でトップ。次いで、「繊維・衣服・繊維製品卸売業」が60件で、前年の2.3倍に急増
  4. 負債規模別では、「5000万円未満」が65件(前年比22.6%増)、「5000万円以上1億円未満」が64件(同45.5%増)となり、負債1億円に満たない中小・零細企業の倒産が増加
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