レポートTDB景気動向調査2021年8月(中国ブロック・概要)

2021/08/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

38.2

▲ 0.8

3カ月ぶりに悪化、コロナ感染再拡大の影響じわり

概況

『中国』の景気DIは、3カ月ぶりに悪化した。悪化した業界からは新型コロナウイルスの感染再拡大を理由に挙げる企業が多く、改善した『小売』『運輸・倉庫』では巣ごもり特需の発生が聞かれるなど、8月は長雨・豪雨とコロナ禍が経済活動を直撃した格好となった。先行き見通しに関しても、コロナ収束の時期が見通せないことを理由に、「3カ月後」「6カ月後」「1年後」のすべての期間が悪化に転じたと考えられる。また、木材、化成品などの値上がり、半導体不足の影響を懸念する声も根強く、先行きに対して厳しい見方が強まっている。

景気DI

『中国』の景気DIは前月比0.8ポイント減の38.2となり、3カ月ぶりに悪化した。3県で悪化、2県で改善した。6カ月連続で「全国」(39.2)を下回ったが、「全国」より下げ幅は小さく、格差は先月から0.7ポイント縮小して1.0となった。全国10ブロック別の順位は前月の8位から7位にランクアップした。

規模別DI

「大企業」は前月比1.8ポイント減の38.4となり3カ月ぶりに悪化した。「中小企業」は同0.6ポイント減の38.2となり3カ月ぶりに悪化、うち「小規模企業」は同1.5ポイント増の36.5となり2カ月ぶりに改善した。なお、「大企業」の悪化幅が大きかったものの、2カ月連続で「中小企業」よりも高くなった。

業界別DI

10業界中、悪化が7業界、改善が2業界、横ばいが1業界だった。7月に改善していた業界が悪化に転じ、悪化していた業界が改善・横ばいとなり、明暗が分かれた。巣ごもり消費が持ち直す一方で、生産活動が滞った印象があり、新型コロナウイルスの感染再拡大と長雨・豪雨による天候不順が経済活動に悪影響を与えたようだ。

先行き見通しDI

「3カ月後」は前月比1.6ポイント減の40.5、「6カ月後」は同1.8ポイント減の42.5となり、それぞれ3カ月ぶりに悪化した。「1年後」は同1.3ポイント減の45.6となり、2カ月連続で悪化した。なお、3つの期間に加えて現状のDIがそろって前月を下回るのは2020年4月以来1年4カ月ぶりとなった。

「中国ブロック(2021年8月)」の詳細