レポート

2022年度長野県企業売上高ランキング〈上位100社・速報〉

100社の総売上高は5兆6537億円、過去最高を更新 ~ 前年度比9.3%増、伸び率は鈍化するも高水準 ~

2023/07/07

はじめに

2022年度、新型コロナウイルスの影響は一進一退で推移。また、半導体や建設資材の不足は続き、人手不足も深刻度を増した。これに伴い原材料費や人件費は上昇、燃料コストも高騰し、企業への逆風は繰り返された。
その厳しい環境のなかで、長野県内企業の景気DI(TDB景気動向調査)は、2022年1月から8月まで47都道府県別順位は1位となった。以降、9・10月は4位、11月は10位、12月は14位と順位を下げた。2023年以降は1月は27位とさらに順位を下げ、2月は17位、3月は27位と低迷したが、前半の景況感は高水準であった。
一方、2023年2月に実施した「価格転嫁に関する長野県内企業の実態調査」では、半導体や木材、石油製品などの品薄により調達難となり、価格が高騰したため、十分とはいえないが県内企業の78.8%で多少なりとも価格転嫁ができているという結果となった。
この間、地元大手企業の業績はどう推移したのだろうか。帝国データバンクでは毎年、県内企業を対象に売上高ランキング(上位100社)を作成しているが、今回県内企業の2022年度決算(2022年4月期~2023年3月期)を対象とした売上高ランキングを集計し、動向を分析した。金融機関や事業協同組合などは対象としておらず、連結決算を採用している企業もすべて単体の売上高を採用している。売上高については、100万円未満は切り捨てとした。


■本調査では、企業概要ファイル「COSMOS2」(約147万社収録)から2022年12月時点における企業の社長データ(個人、非営利、公益法人等除く)を抽出、集計。このうち、長野県企業に焦点を当て、分析した

調査結果

  1. 上位100社の総売上高は過去最高を更新
    2022年度県内企業売上高ランキング・上位100社の総売上高は5兆6537億9300万円。記録が残る1985年度以降で最高額となった。伸び率は9.3%と前年度(13.2%)に比べ鈍化した
  2. 売上高トップはセイコーエプソン、新たに4社がランクイン
    売上高トップはセイコーエプソン(株)(諏訪市)。記録が残る1985年度以来、トップの座を維持している。2位はミネベアミツミ(株)(御代田町)、3位は新光電気工業(株)(長野市)。前回100位圏外からランクインしたのは4社
  3. 増収企業86社、減収企業11社、増収が前年度から23社増加
    100社のうち、増収となったのは86社、減収が11社。増収企業は前年度の72社から14社増加した。100社中44社が製造業であり、うち36社が増収だった
  4. 大幅増収目立つ、伸び率トップはルートイン開発
    売上高伸び率20%以上増が12社、30%以上増が7社。伸び率が最も大きかったのは、ルートイン開発(株)(上田市)の149.8%。次いで綿半ソリューションズ(株)(飯田市)の66.1%
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