レポートTDB景気動向調査2024年4月(南関東ブロック・神奈川県)

景気DI

前月比

今月の特徴

46.3

▲ 1.0

4カ月ぶりの前月比悪化

概況

「神奈川」のDIは4カ月ぶりの前月比悪化となった。売り上げの回復やインバウンド効果を享受する声などは一部聞かれるものの、「ここ数カ月の受注高が激減している」(製造)、「人件費の高騰、材料費の値上げなどが販売価格に適応できていない」(建設)など、製造業界を中心に受注停滞の声が散見されるほか、価格転嫁・人手不足への対応も不十分で、記録的な円安による影響も懸念される。「取引先の中小企業の倒産が増加傾向にあり、信用コストの増加が懸念」(金融)など、先行きへの警戒感は強まっている。

景気DI

「神奈川」の景気DIは46.3と前月(47.3)から1.0ポイント減少し、4カ月ぶりの前月比悪化となった。全国順位は6位で、前々月および前月の6位から横ばい。引き続き神奈川県の景気DIは足踏み状態にあり、この1年間では昨年の8月と並んで最低値となった。

規模別DI

「大企業」は50.3(前月比2.0ポイント減)、「中小企業」は45.8(同0.9ポイント減)、「小規模企業」は44.3(同1.6ポイント減)と、いずれも前月比悪化となった。「大企業」の悪化幅が大きく、乖離幅は2カ月連続で縮小した。

業界別DI

9業界中、4業界で前月比悪化となった。『サービス』(50.4)の悪化幅が最大で、3カ月ぶりの悪化、また『建設』(50.0)が3カ月連続、『製造』(41.4)が2カ月連続の悪化となった。一方で、『金融』(50.0)は2022年5月以来の水準で、『卸売』(43.4)が4カ月ぶりの改善となった。

先行き見通しDI

「3カ月後」は47.6(前月48.3)、「6カ月後」は47.8(同49.3)、「1年後」は48.6(同50.1)で、それぞれ前月比悪化となった。3指標すべてで50.0を上回った業界はなく、また「1年後」はすべての業界で50.0を下回っており、不透明感は増している。

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