レポート熊本県メインバンク動向調査(2019年)

肥後銀行が9年連続の首位 ~上位20行の顔ぶれ、シェアに大きな変動なく~

2020/02/10
資金繰り  金融

はじめに

日本銀行のマイナス金利政策による超低金利の長期化が響き、金融機関にとって厳しい経営環境が続いている。上場地銀103行の2019年9月期中間決算(単体)では、6割超の66行が減益、5行が赤字となった。そのため、各金融機関では店舗統廃合や人員削減を積極的に推し進めたコスト圧縮や、フィンテックなどIT化の推進、活動基盤の拡大に伴う越境融資など、生き残りに向けた施策を続けている。

こうしたなか、インターネット金融サービス大手のSBIホールディングスは「第4のメガバンク構想」を掲げ、第二地方銀行の島根・福島両銀行と資本業務提携を発表。従来、同一地域・県内での地銀同士による経営統合が主体だった地銀再編だが、ここに来て新たに異業態主導による再編の動きが加わった。企業が金融機関に求めるニーズが多様化するなか、地域金融サービスに新たな変革の風が吹くことも予想される。

帝国データバンクでは、地元における金融機関の存在感を示す一つの指標として、企業側が認識している「メインバンク」を集計し発表している。金融機関同士の貸出競争の激化やマイナス金利政策による収益悪化が叫ばれるなか、経営環境は大きく変わりつつある。

■帝国データバンク熊本支店では、2019年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)をもとに、企業が「メインバンク」と認識する金融機関について抽出し、集計・分析した。また、一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとして集計した。同調査は2019年3月に続き9回目

■本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有する企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数と異なる場合がある

調査結果

  1. 上位20行の順位、シェアともに大きな変動はない
  2. 全業種で1位肥後銀行、2位熊本銀行の構図は変わらず、各信用金庫も一定のシェアを確保
  3. 年商規模別では、年売上高50~100億円未満の規模において上位行のシェアが拡大
詳細はPDFをご確認ください

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