レポートTDB景気動向調査2023年4月(近畿ブロック・滋賀県)

景気DI

前月比

今月の特徴

45

1.1

2カ月連続で改善、『建設』『サービス』の先行き3指標はいずれも50超え

概況

インバウンド需要の回復が『サービス』『小売』を中心に恩恵をもたらしている。一方で、「コロナ前の水準に戻るには時間を要する」(飲食サービス)という企業が現実的には存在するなか、人手不足が原因で需要を取りこぼすケースもあり、依然として様子見の感は免れない。他方、大阪・関西万博のパビリオン建設の本格化期待もあって『建設』の先行き見通しには明るさが見え始めている。また、電機など『製造』で生じている電子部品入荷難などの懸案事項も少しずつ解消することが見込まれ、景気は当面、上昇カーブを描きそうだ。

景気DI

「大阪」は前月比1.1ポイント増の45.0と、2カ月連続で改善。長らく消失していたインバウンド需要が顕著に回復し、景気DIは2019年5月(45.4)以来の水準まで回復した。改善幅は全国(44.6、前月比0.7ポイント増)を上回り、格差は3カ月ぶりのプラス圏となったが、都道府県別順位は前月と変わらずの17位。

規模別DI

「大企業」(前月比1.7ポイント増)、「中小企業」(同1.1ポイント増)ともに2カ月連続の改善となった。消費税率引き上げ前の2019年9月(48.0)以来の水準となった「大企業」の改善幅が大きく、規模間格差は再び3ポイント台に広がった。なお、「小規模企業」(同1.3ポイント増)は2カ月連続の40台となった。

業界別DI

インバウンド復調で「飲食店」(57.1)や「旅館・ホテル」(58.3)が『サービス』の改善を牽引し、コロナ禍以降の最高に。行動制限がなくなり人流回復の恩恵で『小売』は2カ月連続、施設稼働率が向上した『不動産』は4カ月連続で改善した。他方、『運輸・倉庫』は燃料価格の高止まりで再び30台に悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」(前月比1.5ポイント増)は2カ月連続、「6カ月後」(同1.1ポイント増)は4カ月連続、「1年後」(同1.2ポイント増)も3カ月連続で、それぞれ改善した。業界別では『サービス』に続き『建設』も全3指標が50超え。規模別では「大企業」に続き、「中小企業」の「1年後」が50を超えた。

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