レポート特別企画 : 埼玉県の業界トップ企業調査

はじめに

首都圏でも企業立地に注目度の高い埼玉県。圏央道をはじめ、近年の道路整備や流通事情を背景に、産業立地の優位性が顕著だ。埼玉県は、平成25年4月から産業振興と雇用創出、税収確保を図り「チャンスメーカー埼玉戦略Ⅲ」（平成28年3月までの3年間で立地件数150件）を展開、既に累計200件を越え、目標達成率は約140％に達している。このほど、帝国データバンク大宮支店では、埼玉県の業界トップ企業調査を実施した。企業概要データベース「COSMOS2」（全国146万社収録）の中で、TDB産業分類1241業種から、埼玉県内に本店を置く、主業業種における『売上高全国1位』の事業者を抽出したところ、25社が該当。これら企業の所在・業種・業歴・売り上げ規模・人員規模などについて、その内訳を分析した。( 2016年1月現在、TDB主業業種産業分類検索による)

調査結果

埼玉県の約6万1000社のうち、業種別『売上高全国1位』は25社、社数の全国順位は9位であった。全国的に、政令指定都市を有する都道府県が上位を占めている。

1. 所在地（エリア）の内訳については、東部1、西部6、南部8、北部4、中央部6、県央～南西部域に20社が分布、8割方が都心への利便性の高いエリアに集中する傾向にあった。

2. 主業業種別では、製造業が12社（48％）でトップ。

3. 業歴についてみると、創業または設立が昭和40年代以前が18社（72％）で7割以上を占めた。

4. 売り上げ規模別では、10億円以上が21社（84％）で8割強を占めた。

5. 従業員規模別については、100人以上300人未満が8社（32％）と最も多かった。