レポート令和に生まれた静岡県内企業の動向調査

はじめに

2019年5月に幕を開けた「令和」になって3年が経過した。しかし、同年末頃から発生した新型コロナの影響によって人々の生活は激変した。一方、企業の経営環境に目を向けると、コロナ関連融資が負担となる中小企業の過剰債務問題だけでなく、ロシア・ウクライナ情勢や原材料価格の高騰、円安など新たな問題が発生している。

こうしたなか、令和に設立された企業にはどのような傾向がみられるのだろうか。帝国データバンク静岡支店では、令和に設立された静岡県内企業にスポットを当てて、設立時期や所在地、業種、代表の年齢などについて分析を行った。

■令和4年（2022年）4月末日現在で帝国データバンクのデータベースに登録されている法人を対象（個人事業者は除く）としている

調査結果

1. 令和になって新設された静岡県内企業は7,182社確認された。設立年別にみると、令和3年が2,641社で最多。設立月別では、令和3年4月が288社で最多
2. 全国の状況では、エリア別にみると「関東」が19万2,141社で最多。都道府県別では、「東京都」が11万9,308社で最も多く、「大阪府」（3万8,357社）、「神奈川県」（2万5,719社）が続く。なお、「静岡県」は全国第11位、構成比は1.8％であった
3. 新設企業の社長の平均年齢は48.6歳で全県内企業の社長の平均年齢（2021年：60.7歳）を12.1歳下回った。年代別にみると、「40代」が33.4％で最多
4. 業種別（大分類）では、「サービス業」が構成比33.8％で最多。次いで、「建設業」が26.2％、「小売業」が11.4％で続く。さらに細かく分類した中分類では、大工工事業等の「職別工事業」が11.9％で最も多く、老人福祉事業や美容院等の「その他のサービス業」が10.6％で続く