レポート広島県 本社移転に関する動向調査(2019年)

2019年は3社の転出超過 ~転出超過は5年連続、直近10年間の累計は72社に~

2020/06/18
設備投資

はじめに

総務省が1月31日に公表した2019年の人口移動報告によると、東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)では転入者が転出者より14万8783人も多い「転入超過」の状態で、しかも人数は3年連続で増加した。一方、広島県は転出者が転入者より多い「転出超過」の状況で、転出超過人数が47都道府県で最多の8018人だった。

東京一極集中を是正し、企業の移転による雇用創出をはじめとした地方創生を促す目的で、政府が進めてきた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、新たに2020年~2024年までの第2期のステージに入ることとなったが、企業の本社機能の転出、転入の状況はどうなっているのだろうか。

帝国データバンク広島支店では自社データベース・企業概要ファイル「COSMOS2」(147万社収録)をもとに、2019年および2010年~2019年の10年間で本店所在地の「広島県への転入が判明した企業」や「広島県からの転出が判明した企業」を抽出し、移転年別、業種別、年商規模別、転入企業の移転元、転出企業の移転先などの分析を行った。

■本店所在地は本社機能のある事業所の場所を指し、商業登記の本店所在地と異なるケースもある

調査結果

  1.   2019年に広島県へ転入した企業21社、広島県から転出した企業24社で転出超過に 広島県へ転入した企業の移転元、『山口県』(5社・構成比23.8%)が最多。広島県から転出した企業の移転先は『岡山県』(5社・20.8%)が最も多く
    業種別、転入では『卸売業』『不動産業』が最多、転出では『サービス業』が最も多く
    年商規模別、転入では『1億円~10億円未満』が最多、転出では『1億円未満』が最も多く
  2.   2010年~2019年の10年間に、「広島県へ転入した企業」は145社、「広島県から転出した企業」は217社となり、72社の転出超過に。移転年別でみると、「広島県へ転入した企業」では2019年の21社が最多、2015年の10社が最少。「広島県から転出した企業」では2011年の30社が最多、2014年の17社が最少
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