レポートTDB景気動向調査2025年01月(北陸ブロック・石川県)

景気DI

前月比

今月の特徴

45.1

-0.6

3カ月連続の後退は24年2月以来11カ月ぶり

概況

「石川」の景気DIは、前月より0.6ポイント後退の45.1となった。3カ月連続の後退は24年2月以来11カ月ぶり。大企業の景気DIは改善し分水嶺を超える状況が5カ月継続している一方、燃料費高騰の継続や補助金の縮小に伴う価格の高騰などによって、小売業や運輸業の景気DIが大きく後退したことは注意が必要であろう。さらに、インバウンド需要は継続しているものの、サービス業のDIも分水嶺を下回ったことや、先行きの景況感も低迷してきていることも看過できず、当面における県内の動向は注意深く見守っていく必要があろう。

景気DI

「石川」の1月の景気DIは、前月より0.6ポイント悪化の45.1となった。3カ月連続の後退は24年2月以来11カ月ぶりで、直近7カ月で最も低い結果となった。ただし、震災の影響が大きく反映された前年同月と比べると回復がみられ、都道府県別順位も前年同月を大きく上回る7位(前月比2ランクアップ)となった。

規模別DI

「大企業」のDIは前月から引き続き回復がみられ53.7(前月52.5)となった一方、「中小企業」は3カ月連続の後退で43.0(同43.9)となった。3カ月以上連続して悪化するのは11カ月ぶり。「大企業」と「中小企業」の格差はさらに拡大し10.7ポイントとなった(前月8.6ポイント)。

業界別DI

8業界のうち4業界で改善がみられ、3業界で悪化、1業界で横ばいとなった。『小売』は11.1ポイント、『運輸・倉庫』で4.2ポイント後退した。また『サービス』で2.1ポイント後退し分水嶺の50.0を下回った。一方で前月大幅に後退していた『不動産』で改善したほか、『製造』で0.9ポイント、『建設』で0.8ポイント改善となった。

先行き見通しDI

先行き見通しDIでは「3カ月後」の指標が2カ月連続で前月から後退し、1月の景気DIとの差が縮小。現在の景況感が向こう3カ月は続くとみる企業が多いことがうかがえる結果となった。年末にかけて増加した倒産が年始も勢いそのままに推移したことから、景況感の素早い改善への期待感は薄れてきているものとみられる。

「北陸ブロック・石川県(2025年01月)」の詳細