レポート栃木県の長寿企業分析(2019年)

創業100年以上の企業は県内に541社 ~ 江戸時代以前創業は48社 ~

2019/02/04
注目企業

はじめに

帝国データバンクでは、毎年「周年記念」企業の実態調査を発表しており、今年めでたく創業100周年を迎えた企業は全国に1686社(栃木県20社)あることが判明した。現代社会は時間の推移も早くトレンドの移り変わりも激しい。長寿を全うできずに廃業や倒産を余儀なくされる企業は後を絶たず、熾烈な競争社会が構成されている。そのような中にあって、長年の風雪に耐え今も脈々と息づく「長寿企業」の存在は頼もしく、温故知新の言葉通り学ぶべき点が多々あるものと思う。

今回、帝国データバンク宇都宮支店では、長寿企業の特性を明らかにするために、創業時期、業種、事業規模、地域、全国との比較など様々な視点から長寿企業を分析してみた。なお、「長寿企業」についてのレポート発表は、2017年5月以来2回目である。

■分析は帝国データバンクの企業概要データベース「COSMOS2」から宗教法人や社団、財団その他の公益法人を除く栃木県内企業約20,000社の中から、創業から100年以上経過した企業を「長寿企業」として取り上げた。

調査結果

  1.   栃木県内企業で100年以上の歴史を有する企業は541社。創業時期別で見ると、大正時代(1913~1919)の創業は131社、明治時代(1868~1912)が362社、江戸時代(1603~1867)の創業企業は47社あった。実に江戸開府前(~1602)に創業した企業も1社確認できた。長寿企業の占有率は2.46%と、全国平均2.27%をやや上回る位置づけである。
  2.   業種別で見ると、江戸時代以前に創業された事業で最も多かったのは「製造」35.4%であり、次いで「小売」31.3%、「卸売」18.8%と続いた。創業100年以上では、「小売」が27.5%で最も多く、「卸売」が22.6%と続いた。業種細分類で見ると、長寿企業で最も多い業種は「清酒製造」で22社確認できた。
  3.   事業規模に目を向けると、年商規模では「1億円未満」が243社と最も多く、「1億円~10億円未満」が236社、概ね9割の企業は年商規模10億円未満の中小企業である。市郡別では、「宇都宮市」が最多の130社、「栃木市」54社、「日光市」52社と続く。
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