レポート栃木県の社長分析 (2022年)

栃木県の社長、平均年齢は60.8歳 ~ 社長交代率3.53%、高水準維持 ~

2023/06/23
社長・後継者

はじめに

社長の高齢化に拍車がかかる一方で、事業承継が企業の大きな課題となっている。M&Aなど、様々な事業継続プランが打ち出されているが、推進役の金融機関、コンサルタント、行政などの専門家不足もあり、実績としては徐々に上がっているものの、総数として企業の母数を支えるまでには至っていない。一方では、倒産、休廃業などにより栃木県内でも企業数は毎年800社~900社が消滅している(『特別企画 栃木県内企業「休廃業・解散」動向調査』参照)。加えて、起業家の担い手不足も大きな課題と言えよう。このまま推移すれば、県内の企業数は減少の一途を辿り、経済のシュリンクは予測を越えるスピードで進むことになり、深刻な事態を迎えることになるだろう。
そこで、帝国データバンク宇都宮支店では、「栃木県の社長」の実態に迫るため、企業概要データベース「COSMOS2」に収録されている約2万1,500社の県内企業データから、2022年12月時点の社長データを抽出し分析を行った。なお、栃木県内企業の社長分析は2021年3月以来9回目である。


調査結果

  1.   2022年12月時点における栃木県内社長の平均年齢は60.8歳であった。県内では2017年に60歳の大台にのり、年々上昇を続けている。1990年との比較では7.8歳も高齢化している
  2.   2022年の社長交代率は3.53%となり、228社の交代が確認できた。コロナ禍で企業活動が緩慢化したために実数は減少傾向を示した。いずれにしても、社長の高齢化を解消するほどの影響まではなく、多くの中小企業が後継者難という重要課題を背負っていると言えよう
  3.   業種別の社長の平均年齢をみると、最も高齢は「不動産」の64.4歳、最も低かったのは「サービス」の59.6歳であった。社長の年代別構成については、「50代」が最も多い27.6%を占めた。以下、「70歳以上」26.8%、「60代」26.5%と続き、高齢化が明確に進んでいることが分かる。70歳以上の社長は実数として4013人存在する
  4.   県内企業の出身大学別社長数は「日本大学」が372人でトップ。続いて「慶應義塾大学」125人、「明治大学」118人、「中央大学」102人、「早稲田大学」94人と続いた
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