レポート和歌山県内企業メーンバンク調査

紀陽銀行が全地域、全業種でシェアトップ ~ 第2位はきのくに信金、上位2行でシェア8割超 ~

はじめに

北海道拓殖銀行の経営破たん以降、金融機関同士の経営統合・再編は大手銀行が中心になって行われてきた。近年は日本銀行のマイナス金利政策による貸出金利低下や人口減少のほか、フィンテックなどの技術革新を通じた異業種の金融分野進出による新たな金融競争の発生などにより、地域金融機関にも業界再編の波が押し寄せている。

近畿地区においても、関西アーバン銀行・近畿大阪銀行・みなと銀行の3行がそれぞれ経営統合することを発表、関西最大の地銀グループが誕生する。こうしたなかで急速に進展する地域金融機関同士の経営統合では、特に地域の中小企業に対する金融サービスへの影響も懸念され、企業と金融機関との関係性に変化が生じる可能性も指摘されている。

帝国データバンク和歌山支店では、2017年11月末時点の企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている和歌山県内の企業(12,802社)がメーンバンクと認識している金融機関について抽出し、集計した。同調査は2017年1月に続き2回目。

■本調査は「COSMOS2」に収録されている企業のデータであるため、各金融機関がメーンとして取引している実数とは異なることがある。また、一企業に複数のメーンがあるケースでは、企業が最上位として認識している金融機関を集計した。

調査結果

  1. 和歌山県内の企業がメーンバンクと認識している金融機関のトップは、「紀陽銀行」で全体の63.9%を占めた。「きのくに信金」がシェア16.5%でこれに続き、この上位2行でシェア8割超を占める
  2. 和歌山県内の企業を本社が所在する4地域別にみると、いずれの地域でも「紀陽銀行」がトップで、「きのくに信金」がこれに続いた。「紀陽銀行」のシェアは「紀北エリア(和歌山市除く)」(66.7%)で最高
  3. 和歌山県内の企業を業種別にみると、主要8業種で「紀陽銀行」がトップ、「きのくに信金」がこれに続いた。「紀陽銀行」のシェアは「サービス」(67.8%)で最も高かった
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