景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
---|---|---|
42.4 | ▲ 0.8 | 2カ月連続の悪化 |
概況
前月8月に4業界がDI50以上を記録したが、9月の50以上は全業界で『サービス』のみとなり、全体の景況感を押し下げた。台風や豪雨、猛暑等の天候が『小売』を直撃したほか、「ものづくり福井」にもかかわらず、円安を背景とする原材料や燃料の高止まりに喘ぐ『製造』の景況感悪化が要因である。企業からは「欧州等多くの地域での景気減速と在庫調整による受注減」(中小企業、製造)等の声が聞かれる。先行きは賃上げ等のプラス要因がみられるものの、物価高を背景とする家計の節約志向もあり、一進一退が続くとみる。
景気DI
「福井」(42.4)は前月比0.8ポイント減と2カ月連続で悪化。夏季の行楽シーズンの終了や北陸新幹線の県内開業効果が薄れ『小売』が大幅に悪化したうえ、小売に連動した『卸売』、燃料費の高止まりに喘ぐ『運輸・倉庫』等が景況感を押し下げた。全国順位は31位(前月25位)へとダウン。
規模別DI
「大企業」47.7(前月比2.8ポイント増)、「中小企業」41.0(同1.7ポイント減)、うち「小規模企業」42.3(同2.4ポイント減)。価格転嫁に傾倒した大企業が5月と同値となる今年の最高値を示したものの、仕入れ・燃料費の高止まりに喘ぐ「中小企業」と「小規模企業」は悪化し、「大企業」と「中小企業」の乖離幅は今年最大。
業界別DI
前月と比較可能な8業界中3業界が改善、1業界が横ばい、4業界が悪化。新幹線効果で3カ月連続50台をキープした『小売』が、全業界筆頭の悪化幅となる前月比11.1ポイント減を記録したほか、仕入れ・燃料費の高止まりに喘ぐ『製造』が5カ月連続で「全業界最低かつ30台」を記録し景況感を押し下げた。
先行き見通しDI
3カ月後(43.1)、6カ月後(43.5)、1年後(44.5)、月日の経過とともに着実に景況感が改善するとみている。「3指標すべてが着実に改善」は今年の6月以来で、全業界最低の30台を記録した『製造』でさえ、6カ月後には40台に回復するとみている。