はじめに
会話型AI(人工知能)サービスや画像生成AIサービスなど、生成系AIの技術が急速に進歩し、世間をにぎわせている。膨大なデータを学習した生成AIを活用して文章や画像、デザインなどを新たに創造するサービスは、これまでのビジネスの常識を覆すほどの効果があると言われ、導入を本格的に検討する企業が急増している。
企業には、生成AIを含めてデータとデジタル技術を活用して自社の製品やサービス、ビジネスモデルを変革し、競争力を高めるDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みが求められる。しかし、日本の国際的なデジタル競争力は低下が続いており、官民においてデジタル分野への取り組みは喫緊の課題となっている。
帝国データバンク仙台支店では、2022年5月よりSDGsやBCP、DXに関する企業の取り組み状況について情報収集を行い、データベース化を進めている。本調査は民間企業のDX利用実態を把握すべく、DXへの対応状況について個別にヒアリングできている東北6県企業7990社を自社データベースから抽出し、そのうちDXに対応していると回答した企業689社を分析対象とした。売り上げ規模や従業員数、主な業種のほか、人手不足下における対応状況について調査・集計した。なお、本調査での「DX」はペーパーレス化やIT化等の対応など、DXに向けた準備段階のものを含んでいる。
■本調査では、企業概要ファイル「COSMOS2」(約147万社収録)から2022年12月時点における企業の社長データ(個人、非営利、公益法人等除く)を抽出し、集計・分析した
調査結果
- DXへの取り組み、売り上げが大きくなるほど進むが、「100億円以上」でも4割届かず
- 従業員数「1001人以上」では3分の2がすでに対応も、「20人以下」は1割に届かず
- 「金融・保険業」は4割以上で対応済。サービス業、製造業も上位に
- 人手不足の企業でDX対応進む
- 「5人以下」「51人~100人」で“成長性”が高いほどDXへの対応進む

Contact Usお問い合わせ先
担当部署
お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 仙台支店 情報部 TEL:022-224-1451 FAX:022-265-5060