レポート栃木県内企業のメインバンク実態調査(2022年)

県内金融機関、優位変わらず ~ 足利小山信金、栃木銀行のシェアアップ目立つ ~

2023/09/29
資金繰り  金融

はじめに

2022年10月の愛知銀行と中京銀行による共同持株会社設立、来月のふくおかフィナンシャルグループと福岡中央銀行の経営統合など、金融再編の動きが着々と進んでいる。「一県一行で充分・・・」や、「再編後に残る地銀は10行程度・・・」といった金融業界の先行きを憂う評論家の声も少なくない。背景にあるのは、人口減少、企業数の減少が見込まれるなか、現状の金融機関が存続できるだけの市場がないということだ。事実リテールに重点を置く地銀でさえ、現在の支店網はコスト的に重荷となっている。一方でネット銀行などの新業態も勢いを増しており、金融機関の動向から目が離せない。
そこで、帝国データバンク宇都宮支店では、2022年10月末時点の企業概要ファイル「COSMOS2」に収録されている約147万社のデータのなかから、栃木県内企業約2万2000社(全業種・個人営業含む)が、メインバンクと認識している金融機関について抽出し、県内企業と金融機関の関係実態について調査した。なお、調査対象は全業種全法人で、個人経営も含む。栃木県内においての同調査は前回2021年12月に続き13回目。


■本調査は「COSMOS2」に収録されているデータのため、各金融機関がメインとして認識する企業とは異なるケースもある。また、1企業に複数のメインバンクがある場合は、各企業が最上位と認識する金融機関をメインバンクと集計した

調査結果

  1. 2022年の栃木県内企業のメインバンク、社数でトップは足利銀行(10,002社・シェア46.63%)で、調査開始以来13年連続で首位に君臨している。2位は栃木銀行(5,267社・24.56%)、3位は群馬銀行(910社・4.24%)と続いた。足利小山信金や栃木銀行などでシェアアップが見られ、変わらず県内金融機関の優位が確認された
  2. すべての業種で足利銀行がトップ、栃木銀行が2位であった。3位については「小売」で栃木信金がランクインしたが、その他7業種では群馬銀行が独占した。売上高規模別では、50億円以上になると、みずほ銀行が2位に食い込み、4位三菱UFJ銀行、5位に三井住友銀行とメガバンクが名前を連ねている
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