景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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45.7 | -1.9 | 2カ月連続の後退で全国平均との差縮まる |
概況
「石川」の景気DIは、前月より1.9ポイント後退の45.7となった。震災直後の1月に次いで今年2番目に大きく後退した。復興特需で建設業、サービス業などは堅調さを維持し、製造業でも震災後の落ち込みから受注回復がみられた一方、原材料価格の高止まりや燃料費高騰が及ぼす悪影響は看過できない状況となっている。さらに、能登地区の人口減少は甚大で復興の足かせとなっている。他方、金沢市を中心としたインバウンド消費需要は堅調で、引き続き県内経済の二極化がさらに進む恐れは否定できず、当面の動向は注視する必要があろう。
景気DI
「石川」の12月の景気DIは、前月より1.9ポイント悪化の45.7となった。下げ幅も、震災の影響を大きく受けた1月に次いで2番目に大きく、全国平均を上回ってはいるものの、その差は大きく縮まった。都道府県別順位は前月より順位が4つ下がり9位(前年同月比も4ランクダウン)となった。
規模別DI
「大企業」のDIは前月の後退から若干回復の52.5(前月52.2)となった一方、「中小企業」は2カ月連続の後退で43.9(同46.1)となった。特に「小規模企業」での後退が大きく、前月より4.0ポイント後退の40.7(同44.7)となった。「大企業」と「中小企業」の格差は8.6ポイントまで拡大した。
業界別DI
8業界のうち改善は2業界のみ、5業界で悪化となった。特に『不動産』は8.4ポイント後退し、復興特需が続く『建設』でも分水嶺50.0を下回り49.2となった。インバウンド消費需要は堅調だが、『サービス』では前月より3.8ポイント悪化の51.1となった。『小売』は年末商戦もあり2カ月連続の改善となった。
先行き見通しDI
先行き見通しDIでは3指標ともに前月から後退した。長引く物価高、燃料費高騰が先行きを曇らせているほか、11月以降県内の倒産が増加したことや年末に大型倒産が相次いだことも影響したものと考えられる。各指標は12カ月連続で現況を上回っているものの、その期待感にブレーキがかかった状態といえる。