景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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48.8 | 0.2 | 5カ月ぶりに改善 |
概況
「熊本」の景気DIは前月比0.2ポイント増の48.8と5カ月ぶりに改善した。「県外からの企業進出に伴い活況感がある」(製造)と明るい話題が引き続きみられる一方で、「最低賃金が上昇していくが、請負金額が上がらない」(サービス)と先行きを不安視する声も依然として多い。県内では半導体関連企業の集積が進んでいるが、景気DIは景気判断の分かれ目となる50のラインを引き続き下回っている。今後は長期金利の上昇が設備投資や個人消費に与える影響も懸念されるため、景気動向は当面一進一退の状態が続くであろう。
景気DI
「熊本」の景気DIは48.8で前月比0.2ポイント増と5カ月ぶりに改善した。『九州』(47.3)に関しても同1.1ポイント増となり、「全国」(44.3)も同0.5ポイント増となった。なお、「熊本」の都道府県別順位は第2位(前月第3位、前年同月第2位)と前月から1ランク上昇した。
規模別DI
「大企業」の景気DIは56.3と前月比8.3ポイント減となった。一方で「中小企業」は48.2と同0.8ポイント増だった。13カ月連続で「大企業」が「中小企業」の景気DIを上回ったが、規模間格差(大企業-中小企業)に関しては「大企業」の悪化幅が大きかったため、8.1ポイントに縮まった。
業界別DI
9業界中、『農・林・水産』『建設』『製造』『小売』『運輸・倉庫』の5業界が前月から改善し、『金融』『不動産』『卸売』『サービス』の4業界が悪化した。依然として人手不足や物価高の影響がみられたものの、半導体関連産業の集積が加速化する中、工場や物流関連の設備投資需要が高まり、改善した業界が多かった。
先行き見通しDI
先行き見通しDIは「3カ月後」が49.9(前月50.4)、「6カ月後」は51.4(同51.7)、「1年後」は49.9(同50.3)となった。物価の上昇を背景に個人消費の落ち込みが懸念されるほか、記録的な株価の乱高下に見舞われた不安定な金融市場に対する懸念から、全ての指標が前月から悪化した。