レポートTDB景気動向調査2024年4月(北関東ブロック・長野県)

景気DI

前月比

今月の特徴

40.4

▲ 0.3

3カ月ぶりに悪化

概況

「長野」の景気DIは、低位で一進一退を繰り返している。「受注機会は増えているが、人材不足で対応できない」(広告関連)、「価格改定によって売上高は増加しているが、原材料の仕入れ価格高騰・人件費の高騰分を価格転嫁ができておらず利益が減少している」(食料品・飼料製造)など案件増の一方で、人手不足やコストアップの悪影響を憂う声が多い。先行きについても「円安による仕入れコスト上昇」(各種商品小売)、「2024年問題対応の為の人件費の高騰」(その他)など、引き続き人手不足と円安が懸念材料として挙げられている。

景気DI

「長野」の景気DIは40.4と、直近3年間では2024年1月、2月に次ぐ3番目の低水準となり、前月から0.3pt低下し3カ月ぶりに悪化した。同様に0.3pt悪化した「全国」を3.7pt下回ったが、都道府県別順位は37位と前月から2ランク上昇。「長野」が全国26位だった前年同月に比べて3.4pt悪化。

規模別DI

「大企業」は44.3と前月比0.4pt改善されたが、「中小企業」は39.9(同0.4pt減)、「小規模企業」は38.4(同2.1pt減)とそれぞれ悪化した。このため「大企業」と「中小企業」の規模間格差は4.4と同0.8pt拡大。特に「小規模企業」の悪化幅は大きく、「中小企業」を1.5pt下回った。

業界別DI

『運輸・倉庫』(53.7、前月比5.8pt増)は2カ月連続、『建設』(48.7、同1.5pt増)、『サービス』(48.6、同1.6pt増)は一進一退ながらそれぞれ改善。『製造』は(34.0、同1.4pt減)、『小売』(40.3、同2.1pt減)、『卸売』(36.9、同1.3pt減)は一転悪化した。

先行き見通しDI

「長野」全体と、規模別の「中小企業」「小規模企業」、業界別の『製造』『卸売』は、長期になるほど先行きの改善を見込む。『運輸・倉庫』は1年後まで継続的に悪化。『建設』は改善の後に悪化。『小売』は横ばいの末に改善。『サービス』は一進一退。「大企業」は改善の後、現状を若干上回る水準に落ち着くとみている。

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