景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
---|---|---|
44.9 | 1.3 | 2カ月連続改善 |
概況
「福井」の景気DIは地震後の1月は前月比横ばいだったが、その後連続改善。影響の少なさが表面化しているが、懸念視すべきは福井の景況感を牽引してきた『建設』、ものづくり福井を支える『製造』の悪化である。反面、新幹線開業効果で土地や店舗の需要が増えた『不動産』や物流回復の『運輸・倉庫』、個人消費回復の『小売・卸売』が全体の景況感を牽引。今後は一刻も早い価格転嫁による会社業績の改善、賃上げによる個人消費の回復が望まれるが、県内経済に未だ実感は薄く、新幹線開業ながら景況感は緩やかな回復にとどまるとみる。
景気DI
「福井」(44.9)は前月比1.3ポイント増と2カ月連続改善。地震の影響が少ないうえ、北陸新幹線開業効果が加わり、『不動産』『運輸・倉庫』が大幅に改善。さらに個人消費の回復が『卸売』『小売』にも大きく影響。昨年5月の新型コロナ感染症5類移行時の改善幅に次ぐ景況感を示し、県別順位は12位へと上昇。
規模別DI
「大企業」(38.9、前月比1.3ポイント減)、「中小企業」(46.4、同2.1ポイント増)、「小規模企業」(50.9、同4.8ポイント増)と大企業のみが悪化。大企業のDI38台はコロナ禍の2020年10月以来、小規模企業の50台は2018年11月以来となり、中小、小規模の景況感が回復。
業界別DI
比較可能な8業界中5業界が改善、3業界が悪化。福井駅周辺で活況を示す『不動産』(前月比13.9ポイント増)と『運輸・倉庫』(同16.6ポイント増)が顕著な改善を示し、不動産は全業界で唯一50をクリアしたほか、個人消費の回復が著しい『小売』『卸売』が全体の景況感を牽引。反面原材料高に喘ぐ『製造』等は悪化。
先行き見通しDI
3カ月後(46.3、前月比1.1ポイント増)、6カ月後(46.8、同0.3ポイント増)、1年後(45.7、同2.3ポイント増)。2カ月連続で3指標すべてが改善見通しとなるなど、北陸新幹線開業効果が顕著に表面化。