レポートTDB景気動向調査2022年9月(近畿ブロック・滋賀県)

2022/09/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

41.9

0.5

2カ月ぶりの改善ながら『建設』は14カ月ぶりの40割れ

概況

「大阪」の景気は一進一退で推移している。コロナ禍での人流抑制に伴い落ち込んだ『小売』『サービス』が緩やかに回復してきているが、コロナ禍で全体をけん引した『建設』『製造』が原材料、資材、エネルギー価格の高騰、円安の影響で減速。「商業施設関係の動きが弱い」(建設)という声が聞かれるように、インバウンド需要消失の影響も尾を引いている。新型コロナ関連の水際対策緩和によるインバウンド需要回復も限定的であるように、現状、景気を上向かせる有効なカードが見当たらず、当面、景気は足踏み状態が続きそうだ。

景気DI

「大阪」は前月比0.5ポイント増の41.9と、2カ月ぶりに改善し、2022年では1月(42.3)に次ぐ水準となった。全国(41.9、前月比0.5ポイント増)と2カ月続けて同水準となったものの、都道府県別順位は前月の19位から22位へ後退した。『近畿』では「滋賀」「奈良」に次ぐ水準。

規模別DI

「大企業」(前月比0.5ポイント減)が3カ月連続で悪化したのに対し、「中小企業」(同0.7ポイント増)が2カ月ぶりに改善。この結果、規模間格差は1.2ポイントにまで縮小し、2009年10月(0.7ポイント)以来の低水準となった。なお、「小規模企業」は2カ月ぶりで改善し、2022年の最高を更新した。

業界別DI

前月との比較が可能な9業界中6業界が改善。『小売』は2019年9月(41.0)、『サービス』は同年11月(50.6)以来の水準を回復した。他方、コロナ禍では全体をけん引した『製造』が素材・エネルギー価格高騰や円安の影響で低位の推移が続き、『建設』は2021年7月(39.0)以来1年2カ月ぶりに40を下回った。

先行き見通しDI

3カ月後(前月比0.6ポイント増)と6カ月後(同0.3ポイント増)は2カ月連続で改善した。1年後は前月と変わらず。先行き指標の改善が目立つのは『サービス』で、3指標とも判断の分かれ目となる50を上回った。全3指標が改善したのは、業界別で『サービス』『製造』『運輸・倉庫』、規模別で「大企業」。

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