レポート岡山県 企業の休廃業・解散動向調査（2023年）

はじめに

岡山県で2023年に休廃業・解散した企業（個人事業主を含む）件数は860件だった。前年を119件（16.1％）上回り、3年ぶりに増加して過去5年で最も多かった。2023年における倒産件数（86件）の10.0倍となり、10倍を超える水準が続いた。
2023年はコロナ禍からポストコロナへ移行し、国内経済の正常化が進んだものの、原材料やエネルギーなど幅広く物価が高騰して企業収益を圧迫したなか、休廃業・解散の件数は前年を上回った。経営資源を第三者に引き継いで事業をたたむ「前向きな廃業」への支援策が広がりをみせる一方で、後継者が不在で、代表者が高齢化している中小・零細企業を中心に、経営改善が見込めないと判断する「あきらめ廃業」が高水準で推移する可能性がある。

■帝国データバンクが調査・保有する企業データベースのほか、各種法人データベースを基に集計
■「休廃業・解散企業」とは、倒産（法的整理）を除き、特段の手続きを取らずに企業活動が停止した状態の確認（休廃業）、もしくは商業登記等で解散（「みなし解散」を除く）を確認した企業の総称
■調査時点での休廃業・解散状態を確認したもので、将来的な企業活動の再開を否定するものではない。また、休廃業・解散後に法的整理へ移行した場合は、倒産件数として再集計することもある

調査結果

1. 2023年における岡山県の休廃業・解散企業は860件、過去5年で最多
2. 2023年の倒産件数（86件）の10.0倍、10倍を超える水準が続く