レポート山形県内企業のメインバンク実態調査

山形銀行がシェア34.36%でトップ ~ 地元地銀3行で76.07%のシェアを占める ~

2022/01/21
資金繰り  金融

はじめに

2021年は東北における地銀再編の動きが活発化した年となった。5月に青森県内の「青森銀行」と「みちのく銀行」が、7月に「荘内銀行」(山形)と「北都銀行」(秋田)の持株会社である「フィデアホールディングス」(宮城)と「東北銀行」(岩手)が、それぞれ経営統合に向けた協議入りを発表。10月には、各県トップバンクである「秋田銀行」と「岩手銀行」が包括業務提携を締結することを発表した。この動きの背景には東北の少子高齢化や人口減少が全国に比べて深刻化するなど経営環境の悪化があり、金融機関の危機感が読み取れる。

一方で、コロナ禍において金融機関の役割が重要であることが再認識され、金融機関はコンサルティングなどの貸出業務以外の役割を、企業を含めた地域経済からますます求められている。また、企業にとっても金融機関と密接な関係を持つことで成長のきっかけとなる可能性が高まっていると言えよう。

帝国データバンク山形支店では、2021年10月末時点の企業概要データベースCOSMOS2(全国147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)から、山形県内の企業(約1万6400社)がメインバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。なお、同調査は山形支店では2021年1月に次いで3回目。


■本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有している企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数とは異なる。また、1企業に複数のメインがあるケースでは、当該企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとして集計した

調査結果

  1. 山形県内の企業約1万6400社のうち、各企業がメインバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは山形銀行(山形市)の5664社で、シェア34.36%
  2. 上位11行までをきらやか銀行(山形市)、荘内銀行(鶴岡市)の地銀を含めた信金、信組、農協など地元金融機関が占めた。県外トップは12位の商工中金(東京都中央区)
  3. 主要業種別では山形銀行がすべて1位。上位3行は「その他産業」(農林水産等)以外のすべての業種で山形銀行、きらやか銀行、荘内銀行の順。「その他産業」は農協が上位に
  4. 売上規模別でも山形銀行がすべて1位。「50億円以上」は、メガバンク3行を含む県外金融機関が上位10行中6行を占める
詳細はPDFをご確認ください

Contact Usお問い合わせ先

担当部署

お問い合わせ先 株式会社帝国データバンク 山形支店 TEL:023-622-4301 FAX:023-622-4415