レポートTDB景気動向調査2024年4月(東北ブロック・岩手県)

景気DI

前月比

今月の特徴

38.8

2.0

3カ月ぶりに改善

概況

景気DIは前月比2.0ポイント増の38.8となり、3カ月ぶりに改善した。しかし、6カ月連続で40.0を割り込み、『東北』(39.2)や『全国』(44.1)を下回った。県別順位は全国44位と下位にとどまった(前年同月の県別順位は全国46位)。

景気DI

「大企業」は前月から4.7ポイント悪化、34.7と3カ月連続で40.0を下回った。「中小企業」は前月から2.9ポイント改善し39.4となったが、7カ月連続で40.0を下回った。結果、「大企業」と「中小企業」の格差は▲4.7となり、前月から逆転し「大企業」の景況感悪化が顕著となった。

規模別DI

『卸売』『小売』『サービス』などが改善したが、『卸売』と『小売』は依然として40.0を下回っている。また、『建設』と『製造』は小幅ながら悪化し、引き続き40.0を下回っており、就労人口の多い『建設』『製造』の景況感悪化が懸念される状況にある。

業界別DI

県別景気DIとしては、「3カ月後」が40.8、「6カ月後」が41.9、「1年後」が41.9となり、いずれも前月から小幅の改善となった。しかし、『東北』や『全国』の先行き見通しと比較すると、いずれも下回っており、業界別では『建設』『卸売』『小売』の先行き見通しが厳しいものとなっている。

先行き見通しDI

景気DIは3カ月ぶりに改善し、前月比2.0ポイント増の38.8となった。規模別では「大企業」の景況感悪化が顕著となった。業界別では『卸売』『小売』『建設』『製造』などが40.0を下回る結果となった。先行き見通しは「3カ月後」「6カ月後」「1年後」のすべてで40.0を超えたが、『東北』や『全国』との比較では低水準にとどまっている。時間外労働の上限規制が導入される「2024年問題」、ゼロゼロ(コロナ)融資の返済、物価高、人手不足なども景況感に影響を与えるため留意が必要である。

「東北ブロック・岩手県(2024年4月)」の詳細