レポートTDB景気動向調査2024年5月(東海ブロック・愛知県)

2024/05/01
景気動向  アンケート

景気DI

前月比

今月の特徴

43.7

▲ 0.3

悪化は2カ月連続

概況

「愛知」の景気DIは2カ月連続で悪化。自動車生産の回復やGWの観光客の増加などは好材料だが、食料品など生活必需品やエネルギー価格の高止まりが多くの業界に打撃となった。深刻な人手不足に改善はなく、業務遂行能力の低下を招いている。円安傾向が続き輸入コストは増加し、ガス・電気代は政府の補助金終了で6月よりさらに上昇し、企業、家庭ともにコスト負担が重くなる。6月以降行われる定額減税も効果は未知数だ。大手と中小の格差が拡大するなか、景況感を回復させる好材料は乏しく、景況感は勢いを欠いた展開となりそうだ。

景気DI

「愛知」の景気DIは43.7で前月から0.3ポイント低下し、2カ月連続の悪化となった。自動車生産には回復がみられるものの、原材料やエネルギー価格の高止まりがコスト高を招き幅広い業界に痛手となっており、景況感を押し下げた。都道府県別順位は前月から3ランクアップの11位。

規模別DI

「大企業」(50.3)は前月から0.6ポイントの改善となった一方、「中小企業」(42.2)は同0.6ポイント、「小規模企業」(40.8)は同0.7ポイントそれぞれ悪化した。「大企業」の改善幅が大きかったため、規模間格差(8.1)は2013年2月(8.4)に次いで過去2番目の水準。

業界別DI

前月と比較可能な9業界中、改善が2業界、悪化が5業界、横ばいが2業界。食料品などの相次ぐ値上げの影響もあって『小売』は前月比3.6ポイント悪化、『卸売』も同0.7ポイント悪化。一方、国内観光客の増加もあって『運輸・倉庫』は同1.6ポイントの改善となった。

先行き見通しDI

「3カ月後」は45.8(前月46.6)、「6カ月後」は46.7(同46.9)、「1年後」は47.0(同47.4)とすべての期間で前月から悪化。また、全国との比較では「6カ月後」は同水準だが、「3カ月後」は上回り、「1年後」は下回った。当月より「1年後」見通しが高いのは『不動産』『製造』など4業界。

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