景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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42.6 | 0.9 | 2カ月連続改善するも先行き見通しは悪化 |
概況
石川の5月の景気DIは、『小売』業界の大幅改善を背景に2カ月連続で改善するなど、足元の景況感は上向いた。しかし、景況感が悪化した業界が過半を占め、先行き見通しDIが悪化に転じるなど、円安や物価高の影響が企業収益を押し下げ、景況感の回復にブレーキをかける状況となっている。原価や経費増を商品価格に転嫁する動きが加速し、消費者もそれを肌身で感じる状況となるなか、今後の個人消費の動向にも注目が集まっている。こうしたなか、景気の先行きは不透明感を増しており、今後の景気DIの動向を注目していく必要がある。
景気DI
「石川」の5月の景気DIは42.6(前月41.7)と前月比0.9ポイント改善した。「まん延防止等重点措置」の終了で行動制限が解除されて以降は、人や物の動きが活発化し、GWなどの人出も増え、関連する業界の景況感が良化、2カ月連続の改善となり、全国順位も前月の12位から10位へさらに順位を上げた。
規模別DI
「大企業」のDIは前月比0.1ポイント改善の45.8、「中小企業」は同1.2ポイント改善の41.8となり、規模間格差は4.0ポイントと前月比1.1ポイント縮まった。「大企業」は2カ月ぶり、「中小企業」は2カ月連続の改善で、規模間格差については3カ月連続で縮小、景況感の規模間の差は徐々に縮まっている。
業界別DI
回答があった8業界のうち改善が2、悪化が5、横ばいが1となった。人や物の動きが活発化するなか、4月に改善した『卸売』『運輸・倉庫』『サービス』が反落する一方、5月は『小売』が42.4と前月比17.4ポイントの大幅な改善をみせ、全体のDIの下支えに大きく貢献した。
先行き見通しDI
先行き見通しDIは「3カ月後」42.5(前月43.2)、「6カ月後」43.1(同44.6)、「1年後」45.6(同45.7)と全てのカテゴリで前月比悪化した。人や物の動きが活発化する一方、円安や物価高の進行で企業収益が圧迫されて来ているなか、先行き見通しを厳しく判断する回答が増えた。