レポート山口県 事業承継に関する企業の意識調査

はじめに

高齢化社会が加速度的に進み、企業が経営を継続するうえで、円滑な事業承継が大きな課題となっている。とりわけ、長引くコロナ禍を大きな契機として、事業承継の重要性がさらに高まるなか、企業数全体の9割以上を占める中小企業にとって、経営者の交代は欠かせない任務のひとつといえる。これまでに培ってきた技術・ノウハウの次世代への伝承が日本経済の発展には不可欠で、M&Aやビジネスマッチングなど様々な取り組みが広がりをみせているが、山口県で事業承継はどのように進んでいるのだろうか。

そこで、帝国データバンクは事業承継に関する企業の見解について調査を実施した。全国の調査結果をもとに、山口支店で山口県に本社を置く企業の調査内容をまとめ、分析した。

今回の調査期間は、2021年5月18日～31日。調査対象は220社で、有効回答企業数は115社（回答率52.3％）。

調査結果

1. 事業承継に対する考え方、「経営上の問題のひとつと認識」が69.6％で最多。「最優先の経営上の問題と認識」の5.2％とあわせて、『経営上の問題として考えている』が74.8％を占め、全国よりも関心高く
2. 事業承継を円滑に行うために必要なこと、「経営状況・課題を正しく認識」が43.5％でトップ