レポート第10回秋田県内企業のメインバンク実態調査

秋田銀行、シェア5割でトップ ~ 秋田銀行、北都銀行の地元地銀でシェア8割 ~

はじめに

2021年は東北における地銀再編の動きが活発化した年となった。5月に青森県内の「青森銀行」と「みちのく銀行」が、7月に「荘内銀行」(山形)と「北都銀行」(秋田)の持株会社である「フィデアホールディングス」(宮城)と「東北銀行」(岩手)が、それぞれ経営統合に向けた協議入りを、10月には、各県トップバンクである「秋田銀行」と「岩手銀行」が包括業務提携を締結することを発表した。この動きの背景には東北の少子高齢化が全国に比べて深刻化するなど、経営環境の悪化に対する危機感の表れとも言えよう。

一方で、コロナ禍において金融機関の役割が重要であることが再認識され、金融機関はコンサルティングなどの貸出業務以外の役割を、企業を含めた地域経済からますます求められている。また、企業にとっても金融機関と密接な関係を持つことで成長のきっかけとなる可能性が高まっていると言えよう。

帝国データバンク秋田支店では、2021年10月末日時点の企業概要データベースCOSMOS2(全国147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)から、秋田県内の企業(約1万1700社)がメインバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。

なお、秋田県内における同調査は2020年12月に次いで10回目。

■本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有している企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数とは異なる。また、1企業に複数のメインがあるケースでは、当該企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとして集計した

調査結果

  1. 秋田県内の企業約1万1700社のうち、各企業がメインバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは、秋田銀行(秋田市)の6168社で、シェア(構成比)は52.59%
  2. 上位5行までを地元金融機関が占めており、秋田銀行、北都銀行(秋田市)の上位2行で全体の約8割、上位5行で約9割を占め、地元金融機関の圧倒的な強さが目立つ
  3. 主要業種別でも全業種で秋田銀行が1位、北都銀行が2位。「その他産業」(農林水産等)では農協が上位に
  4. 売上規模別でも秋田銀行、北都銀行がすべての上位2行を独占。売上規模「10億円以上50億円未満」「50億円以上」では県外金融機関が上位に
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