レポート原油・LNG価格高騰に対する道内企業の意識調査

資源価格高騰、88.2%の企業で経営に「マイナス」 ~6割を超える企業が1年以上続くと予想~

2022/08/09
物価・価格  エネルギー  アンケート

はじめに

原油・LNG価格高騰への対応が企業の喫緊の課題として避けられないものになっている。コロナ禍ピーク後の景気回復による需要増加、さらにロシアのウクライナ侵攻の余波で原油価格は高騰。一方、脱炭素社会への転換を図るなかで化石燃料増産への道筋は立っていない。

LNG価格も同様に世界情勢の変化にともない高騰。サハリン2権益も不透明で、エネルギーを海外からの輸入に頼る日本経済にとって痛手になりかねない。

そこで、帝国データバンク札幌支店は原油・LNG価格高騰に関する道内企業の見解について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2022年6月調査とともに実施した。


■調査期間は2022年6月17日~6月30日、調査対象は道内1,103社で、有効回答企業数は552社(回答率50.0%)

調査結果

  1.   原油・LNG価格高騰の経営に対する影響として「直接的にマイナス影響がある」と答えた企業は56.5%。「直接的にマイナス影響がある」と答えた企業を、業界別にみると『運輸・倉庫』(80.0%)、『製造』(71.9%)が上位となった
  2.   原油・LNG価格高騰に対して現在実施している対策は、「節電・節約」(55.1%)がトップ。次いで「エネルギーコスト上昇分を販売価格へ転嫁」(22.1%)が続いた。今後も価格水準が高止まりした場合の対策は、「エネルギーコスト上昇分を販売価格へ転嫁」(30.3%)が最も高くなった
  3.   現在の高水準な価格がどの程度続くと想定しているかは、「1年程度」が原油(30.6%)、LNG(29.2%)ともに最多。これらを含め1年以上続くと考える企業はいずれも6割を超えており、平均では原油が18.0カ月、LNGが18.7カ月となった
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