レポート【DX 支援関係者に聞く】中小企業庁インタビュー

~中小企業の経営課題解決につながるデジタル化を、一気通貫で支援~

2022/12/27
政策・法制度  IT・DX  インタビュー

社会全体のデジタル化が国を挙げて進められ、足元ではインボイス制度の導入も控える中、経営へのデジタル導入は、企業にとって経営課題解決のさらなる有効な手段となりつつある。企業によって取り組み姿勢に差が見られる中、国は中小企業のDX・デジタル化を促進すべく、支援を強化している。中小企業庁 経営支援部 経営支援課の村山香氏に話を聞いた。

1. 中小企業のDX への取り組みは、二極化傾向

2022年版の中小企業白書では、デジタル化の進捗度合いを4段階に整理しました。その第2段階がいわゆる「デジタイゼーション」、第3段階が「デジタライゼーション」、第4段階が「DX」に相当するイメージです(図表1)。

コロナ禍により、リモートワークや非接触販売の必要性が高まり、多くの企業が業務のデジタル化に取り組み始めた結果、第3、第4段階に取り組む企業が増えました。

これらの「デジタル化が進んでいる企業」ほど、事業戦略におけるデジタル化の優先順位が高く、今後もIT投資を継続していく意向が強く見られます。

一方で、中小企業においては、第1、第2段階の企業が相当数存在します。そして、まだデジタル化に取り組めていない第1段階の企業においては、今後も「IT 投資は実施しない予定」という企業が6割を占めている状況です(図表2)。

中小企業の中でも、デジタル化への取り組み状況は二極化しています。

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