レポート第11回秋田県内企業のメインバンク実態調査

秋田銀行、シェア5割でトップ ~ 秋田銀行、北都銀行の地元地銀でシェア8割 ~

2023/01/10
資金繰り  金融

はじめに

「青森銀行」と「みちのく銀行」の持ち株会社「プロクレアホールディングス」は2022年11月11日、2025年1月1日に両行が合併し、「青森銀行」が存続会社となり、「青森みちのく銀行」に商号変更する予定であることを発表した。数年前までは青森県内のライバルとして凌ぎを削っていた両行の合併は、東北における金融機関全体を取り巻く経営環境(低金利による貸出業務の低迷や少子高齢化に伴う競合激化等)の厳しさを物語るものと言えよう。

コロナ禍で疲弊した中小企業への支援が、経営再建や事業承継、取引先の新規開拓など、資金繰りから企業再編・再生へと移ろうなかで、地域金融機関に求められる役割は経営の様々な場面で増している。金融機関によっては実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などで地域密着型の経営を選択する傾向もあるなか、金利以外の魅力度を高めた金融機関が様々な課題を持つ企業から幅広い支持を得る形となり、今後メインバンクシェアに変化が訪れる可能性がある。

帝国データバンク秋田支店では、2022年10月末日時点の企業概要データベースCOSMOS2(全国147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)から、秋田県内の企業(約1万1800社)がメインバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。

なお、秋田県内における同調査は2022年1月に次いで11回目。

■本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有している企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数とは異なる。また、1企業に複数のメインがあるケースでは、当該企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとして集計した

調査結果

  1. 秋田県内の企業約1万1800社のうち、各企業がメインバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは、秋田銀行(秋田市)の6238社で、シェア(構成比)は52.75%
  2. 上位5行までを地元金融機関が占めており、秋田銀行、北都銀行(秋田市)の上位2行で全体の8割以上、上位5行で9割以上を占め、地元金融機関が圧倒的な強さを示す
  3. 主要業種別でも全業種で秋田銀行が1位、北都銀行が2位。「その他産業」(農林水産等)では農協が上位に
  4. 売上規模別でも秋田銀行、北都銀行がすべての上位2行を独占。売上規模「10億円以上」では県外金融機関が上位に
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