4月24日、群馬銀行と第四北越フィナンシャルグループは経営統合に向けて基本合意した。実現すれば、全国でもトップクラスの金融グループが誕生する。
貸出金、預金、純資産、総資産、時価総額、シェアなどの指標をみると、両行の実力は伯仲している。経営統合すれば、持ち株会社の総資産、預金は全国の都市銀行・地方銀行の中で第8位、貸出金は第9位となる見通しだ。2027年4月の経営統合に向け、株式交換比率などが次の焦点となろう。
もっとも、金融再編はリアルタイムで進行している。八十二銀行と長野銀行は2026年1月に合併し八十二長野銀行になる予定で、更に3月末には静岡銀行、山梨中央銀行と包括業務提携を締結した。千葉銀行は千葉興業銀行の株式約20%を取得、経営統合に向けて協議を進めている。
群馬銀行と第四北越FGとの経営統合は未来を見据えたものと捉えたい。両行の経営内容を見れば、統合のスケールメリットによって、これまで以上に健全な金融機関となる。
企業はより安心して取引ができる。金融再編の根底にあるのは今後加速する人口減少だ。人口減少は地域経済の縮小と企業の減少に連動する。また預金にも目を向けなければならない。人口は東京に一極集中しており、相続などで首都圏への預金流出が増加する可能性が高まるからだ。これらの課題に対し、どのような打ち手で向き合い成長していくのか、強く期待して注目したい。
詳細は以下のPDFをご覧ください
20250425_群馬銀行、第四北越FGの経営統合

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