レポート九州・沖縄地区の「医療機関」倒産動向(2024年度)

医療機関の倒産は13件、負債総額は66億8500万円で、 いずれも2000年度以降で最大

2025/04/16
倒産・休廃業  サービス  医療・介護

九州・沖縄地区の医療機関(病院・診療所・歯科医院)の経営事業者の倒産が、2024年度(2024年4月~25年3月)は病院4件、診療所5件、歯科医院4件の計13件発生。2000年以降で最も多かった2018年度、2023年度(各11件)を上回り、過去最多を更新した。

業態別の負債は病院が56億2400万円、診療所が6億3700万円、歯科医院が4億2400万円で、負債総額も、66億8500万円と前年(28億9600万円)と比べて130.8%増となり、2000年以降で過去最大となった。負債10億円を越える倒産が4件(前年度1件)発生したことなどが要因。負債額が最大となったのは医療法人社団御幸会(負債約19億6278万円、病院、熊本市南区、2月破産)。医療法人社団アブラハムクラブ(同約13億1200万円、病院、宮崎県、8月民事再生法)、医療法人啓仁会(同11億8000万円、病院、宮崎県、3月破産)が続いた。背景にはコロナ禍に減少した患者がアフターコロナにおいても来院者数が戻らずに苦戦していることなどが考えられる。

また、経営者の高齢化や健康問題を理由に継続を断念する施設が増加し、過剰債務などを理由として法的整理を選択するケースが増えている可能性もあり、医療機関の倒産は引き続き高水準で推移するものとみられる。 

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20250416_九州・沖縄地区の「医療機関」倒産動向(2024年度)

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