レポート山梨県「女性社長」分析調査（2024年）

政府は“2020年代の可能な限り早期”を目標とした「女性管理職30％目標」に加えて、第5次男女共同参画基本計画では2025年までに「東証プライム市場上場企業の役員に占める女性の割合」を19％とすることを目指している。また、「女性版骨太の方針2024」では次世代を担う女性リーダーの育成に焦点が当てられている。しかし、その一端となる女性管理職の平均割合はわずかに上昇しつつも低水準を脱しておらず、目標を達成できる見込みは現時点では立っていない。

帝国データバンク甲府支店では、山梨県内企業の女性社長比率について調査を実施した。2024年10月時点で9.8％、前年と変わらず横ばいであった。統計として遡れる1990年（3.7％）から上昇を続けているものの、そのスピードは緩やかで1ケタ台にとどまっている。

• 帝国データバンクは自社データベースをもとに、全国約119万社の事業会社を対象に女性が社長(代表)を務める山梨県企業について分析を行った。
• 集計対象は「株式会社」「有限会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」

調査結果（要旨）

1. 2024年10月時点で、山梨県内企業の女性社長割合は前年と変わらず9.8％、女性社長の占める割合は依然として1割を下回る低い水準で推移
2. 年齢構成比でみると、｢70～74歳｣ が15.4％、2020年（17.9％）と比べ2.5pt低下したものの最も高い。高齢化も深刻であり「75歳以上」の割合は20.1％にのぼった
3. 業種別では「不動産」が19.2％でトップ。一方で「建設」（5.4％）、「製造」（6.6％）の両業種は依然として低く、細分類別では下位10業種のうち6業種が建設業だった
4. 売上規模別では「5000万円未満」が13.6％でトップ

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