レポート全国・福井県「老舗企業」分析調査（2024年）

長い業歴のなかで、変化を恐れず「進取の気性」を持つことで多くの災害や需要の変化などを乗り越えてきた老舗企業。国内の多くを占めているファミリービジネスや質素・倹約などを記した家訓に代表される商業精神など、日本ならではの老舗の姿は経営の教科書的存在として取り上げられることが多く、商売繁盛に向けての模範として扱われている。一方で、足元では老舗企業の倒産が目立っている。「老舗＝安泰」のイメージが崩れかけており、本業の事業性評価が問われるなど老舗企業の底力が試されている。

2024年9月時点で、業歴100年以上を有する福井県の老舗企業は702社にのぼる。関東大震災が発災した翌年となった1924年に創業してから長く事業を続け、今年老舗企業の仲間入りを果たした企業は、福井県で約20社を数えた。また、全国における老舗企業の割合を指す「老舗出現率」は2.75％で、福井県は4.62％と全国4位だった。

調査結果（要旨）

1. 2024年9月時点における全国の老舗企業数は、4万5284社。老舗出現率は2.75％だった
2. 都道府県別では、出現率は京都府が5.35％でトップとなり、山形県（5.34％）、新潟県（5.02％）で、福井県（4.62%）の出現率は全国で4位
3. 福井県の業種別では繊維、建設、醸造関連が目立つ
4. 福井県の売上高別では55.0％が「1億円未満」を占める

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