人口減少や超低金利の長期化による収益環境の悪化など厳しい経営環境が続いてきた金融機関は、政策金利の引き上げなどが追い風となり収益が改善しつつある。従来の貸し出しシェア競争から一線を画し、コロナ禍で疲弊した中小企業の経営を立て直すといった役割が地域金融機関に求められており、中小企業の「メインバンク」の選択にも影響を与える可能性がある。愛知県では愛知銀行と中京銀行が合併し、「あいち銀行」が発足。店舗の統廃合などが予想されるなか、競争の環境にも変化が生じるとみられる。
帝国データバンク名古屋支店は、2024年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録、特殊法人・個人事業主含む)から愛知県内の約7万5000社を対象に県内企業のメインバンク調査を行った。
※愛知県企業がメインバンクとして認識している金融機関(1行のみ)を抽出。一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとした。本調査の数値は「取引社数」であり、「融資金額」を基にした調査ではなく、県内企業への融資シェアを直接に反映したものではない。また、各金融機関がメインとして認識する実数と異なる場合がある。
調査結果(要旨)
愛知県内企業のうち、各企業がメインバンクとして認識している金融機関のトップは三菱UFJ銀行(シェア19.41%)となった。次いで、地元第二地銀の名古屋銀行(同10.99%)、3位は合併前の愛知銀行(同8.22%)。
以下30位まで前年から順位に大きな変動はなく、愛知県に本店を置く地銀、信金が大半を占めており、地元に密着した金融機関の強みが表れている。
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