人口減少や超低金利の長期化による収益環境の悪化など厳しい経営環境が続いてきた金融機関は、政策金利の引き上げなどが追い風となり収益が改善しつつある。一方で、割安な手数料や横断的な各種サービスで顧客囲い込みを図るネット銀行が台頭してきている。東北では、今年1月1日に青森銀行とみちのく銀行が合併して「青森みちのく銀行」が誕生した。2027年1月1日には荘内銀行と北都銀行が合併し「フィデア銀行」として誕生する予定であり、全国的にも銀行再編が活発な地域として注目されている。こうした環境下において、従来の貸し出しシェア競争から一線を画し、コロナ禍で疲弊した中小企業の経営を立て直すといった役割が地域金融機関に求められており、中小企業の「メインバンク」の選択にも影響を与える可能性がある。
帝国データバンク仙台支店では、企業概要データベースCOSMOS2(特殊法人・個人事業主含む)から、宮城県内の企業がメインバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。
[注] 本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有する企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数と異なる場合がある
調査結果(要旨)
- 宮城県内の企業がメインバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは、七十七銀行(仙台市)の1万3879社で、シェア55.92%
- 上位3行は七十七銀行、仙台銀行(仙台市)、杜の都信金(仙台市)となり、シェア合計は約75%。上位8位まで地元金融機関が占め、県外トップは9位の北日本銀行(盛岡市)
- 業種別は、その他産業」(農林水産、鉱業など)以外は1位七十七銀行、2位仙台銀行、3位杜の都信金の順
- 売上規模別もすべて1位が七十七銀行。売上高「50億円以上」は、メガバンクや地銀等の県外金融機関が上位10行中8行占める
詳細は、以下のPDFをご覧ください
20250110_宮城県企業「メインバンク」動向調査(2024)

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