人口減少や超低金利の長期化による収益環境の悪化など厳しい経営環境が続いてきた金融機関は、政策金利の引き上げなどが追い風となり収益が改善しつつある。一方で、割安な手数料や横断的な各種サービスで顧客囲い込みを図るネット銀行の台頭や競争力の確保などを目的としてライバルであった金融機関同士の経営統合も実施される時代に変革してきている。
年明けには、三重県伊賀地域発祥の金融機関である「中京銀行」が「愛知銀行」と合併し「あいち銀行」として新たにスタートする。同行はこれにより名古屋銀行を抜いて愛知県内最大の地方銀行となる。
このような環境下において、従来の貸し出しシェア競争から一線を画し、コロナ禍で疲弊した中小企業の経営を立て直すといった役割が地域金融機関に求められており、中小企業の「メインバンク」の選択にも影響を与える可能性がある。
- 帝国データバンク四日市支店では、2024年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」(三重県約23000社収録、特殊法人・個人事業主含む)をもとに、企業が「メインバンク」と認識する金融機関を分析した。一企業に複数のメインがあるケースでは、各企業が最上位として認識している金融機関をメインバンクとした。
同調査は2023年12月に続き16回目。
- 本調査は帝国データバンクが独自に調査・保有する企業概要データベース「COSMOS2」に収録された企業データであるため、各金融機関がメインとして認識する実数と異なる場合がある
調査結果(要旨)
- 県内シェアトップならびにメイン社数増の最多は「百五銀行」
- 「地方銀行」のシェア、全業態でトップの73.1%も4年ぶりに前年比低下
- 業種別 8業界中全てで1位「百五銀行」、2位「三十三銀行」が占める
- 売上高規模別 「10億円以上」では都市銀行が上位にランクイン
- 主要市郡(企業数上位10市郡) 6市で「百五銀行」が1位、四日市市・鈴鹿市・三重郡で「三十三銀行」が1位、伊賀市で「北伊勢上野信金」が1位
詳細は以下PDFをご覧ください
20241218_三重県内企業「メインバンク」動向調査(2024年)

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