レポート第11回　愛知県の女性社長分析

政府は“2020年代の可能な限り早期”を目標とした「女性管理職30％目標」に加えて、第5次男女共同参画基本計画では2025年までに「東証プライム市場上場企業の役員に占める女性の割合」を19％とすることを目指している。その年限が刻々と迫ってくるなか、「女性版骨太の方針2024」では次世代を担う女性リーダーの育成に焦点が当てられている。しかし、その一端となる女性管理職の平均割合はわずかに上昇しつつも低水準を脱しておらず、目標を達成できる見込みは現時点では立っていない。

帝国データバンク名古屋支店は、自社データベースをもとに、個人事業主・非営利・公益法人などを除いた全国約119万社のうち、女性が社長を務める愛知県の企業4252社について分析を行った。「女性社長分析」は今回で11回目。

※集計対象は「株式会社」「有限会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」

調査結果（要旨）

1. 2024年10月時点における愛知県の女性社長の割合は6.6％となり、全国（8.4％）を1.8ポイント下回った。前回調査（2023年、6.5％）との比較では0.1ポイントの増加となった。都道府県別では「愛知県」は46位となり、「三重県」（8.9％）は20位、「静岡県」（7.1％）は41位だった。なお、最下位の47位は「岐阜県」（6.0％）で、15年連続で最も低くなった
2. 女性社長の年齢構成比をみると、「60～64歳」が構成比14.5％で最多で、次いで「55～59歳」が同13.5％であった
3. 業種細分類別では、「美容業」（30.7％）が最多となり、次いで「化粧品小売業」「個人教授所（学習塾を除く）」が続いていることからも、日常生活に密着しやすいBtoC業種で女性社長比率が高い特徴が見てとれる
4. 愛知県の女性社長の出身大学は、トップは調査開始以来11年連続で「金城学院大学」（54人）。「椙山女学園大学」（36人）と「南山大学」（35人）が続いている

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