レポート最低賃金と採用時の最低時給に関する栃木県内企業の実態調査(2024年9月)

栃木県の最低時給は平均1,093円 最低賃金を89円上回る~ 最高値「東京」との格差247円、人材確保に影響顕著 ~

2024/11/15
雇用・人材  アンケート

栃木地方最低賃金審議会は、2024年度の栃木県の最低賃金を1時間あたり50円(5.24%)引き上げ、1,004円に改定するよう答申、2024年10月1日より適用期間がスタートした。これにより栃木県の最低賃金は初めて1,000円を上回ることとなった。昨年来の賃金上昇に関する動きは、確かに相応の成果を上げているが、政府が掲げる2030年代半ばまでに1,500円を目指すというタイムスケジュールを考慮すると、先行きタイトである点は否めないところだ。

そこで、帝国データバンク宇都宮支店は、実際の最低時給を踏まえた、最低賃金改定に対する企業の見解について、栃木県内企業に調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2024年9月調査とともに行った。

※ 採用時最低時給(平均値)は、小数点第1位を四捨五入している(日給、週給、月給の場合、時給に換算)
※ 調査期間は2024年9月13日~30日、調査対象は栃木県内企業402社で、有効回答企業数は152社(回答率37.8%)

調査結果(要旨)

  1. 栃木県内企業に、従業員採用時の最低時給を尋ねると、平均は1,093円となった。2,024年改定の最低賃金1,004円と比較すると、89円上回っていることがわかった。
  2. 業界別の最低時給は、『運輸・倉庫』が1,160円でトップ、以下、『建設』1,159円、『サービス』1,114円、『不動産』及び『卸売』各1,100円と続いた。しかし、『農・林・水産』982円、『製造』1,040円など、業界間格差が100円以上となっている。
  3. 全国の状況を見ると、「東京都」が1,340円と全国で最も高く、「神奈川県」1,277円、「大阪府」1,269円など、大都市圏が高水準であった。一方、「青森県」は984円、「秋田県」990円、「鹿児島県」991円など、3県が1,000円に達していなかった。栃木県と東京都の格差は247円、人材確保に影響が出る格差とも言えるだろう。

詳細は、以下のPDFをご覧ください

20241115_最低賃金と採用時の最低時給に関する栃木県内企業の実態調査(2024年9月)

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