長い業歴のなかで、変化を恐れず「進取の気性」を持つことで多くの災害や需要の変化などを乗り越えてきた老舗企業。国内の多くを占めているファミリービジネスや質素・倹約などを記した家訓に代表される商業精神など、日本ならではの老舗の姿は経営の教科書的存在として取り上げられることが多く、商売繁盛に向けての模範として扱われている。一方で、足元では老舗企業の倒産が目立っている。「老舗=安泰」のイメージが崩れかけており、本業の事業性評価が問われるなど老舗企業の底力が試されている。
2024年9月時点で、業歴100年以上を有する老舗企業は4万5284社にのぼる。関東大震災が発災した翌年となった1924年に創業してから長く事業を続け、今年老舗企業の仲間入りを果たした企業は、全国で約2000社を数えた。また、全国における老舗企業の割合を指す「老舗出現率」は2.75%だった。現時点では、2025年も同水準の企業が100周年を迎えると見込まれる。
調査結果(要旨)
- 2024年9月時点における全国の老舗企業数は、4万5284社。老舗出現率は2.75%だった
- 都道府県別では、出現率は京都府が5.35%でトップとなり、山形県(5.34%)、新潟県(5.02%)が続く
社数ベースでは東京都が5301社で最多
- 業種別では貸事務所業が1216社で唯一1000社を超えて最多
- 売上高別では42.7%が「1億円未満」、一方で1000億円以上の企業のうち老舗は20.8%を占める
- 財務面では「営業外収益」が貢献し、「売上高経常利益率」が好調
詳細は、以下のPDFをご覧ください
20241105_静岡県の「老舗企業」分析調査(2024年)

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