レポートTDB景気動向調査2024年4月(東海ブロック・概要)

景気DI

前月比

今月の特徴

43.2

▲ 0.5

2カ月ぶりに悪化

概況

『東海』の景気DIは2カ月ぶりの悪化。インバウンド消費の大幅な増加もあり、関連企業には恩恵がみられる。一方、急激な円安の進行は食品や原材料、光熱費の高騰を招く恐れがあり警戒感が広がっている。深刻な人手不足には改善がなく人件費の上昇や業務遂行能力の低下を招く。「2024年問題」の影響のある建設や運輸などの業界の動向も注目される。中東など海外情勢は不安定で、米国大統領選の行方も不透明となるなか円安によるコスト増や人手不足など懸念材料を払拭できず、景況感は当面一進一退での推移を余儀なくされそうだ。

景気DI

『東海』の景気DIは43.2で2カ月ぶりの悪化。インバウンド消費や観光客増加の恩恵はあったが急速に進む円安で物価上昇が懸念され、景況感は悪化に転じた。県別では「愛知」「三重」は2カ月ぶり、「静岡」は4カ月連続でそれぞれ悪化、「岐阜」は3カ月ぶりに改善。全国10地域中の順位は前月から1ランク下がり4位。

規模別DI

「大企業」(49.1)は前月比0.2ポイント、「中小企業」(42.2)は同0.6ポイント、「小規模企業」(41.4)は同0.8ポイントそれぞれ悪化。「小規模企業」の悪化は4カ月連続。中小企業の悪化幅が大きかったため、規模間格差は2カ月連続で拡大した。

業界別DI

全10業界中、改善は3業界、悪化は6業界、横ばいは1業界。インバウンド消費の回復もあって『小売』が2カ月連続で改善となった。一方、円安の進行のなか原材料や光熱費の高騰、人手不足が悪影響を及ぼし『製造』『運輸・倉庫』など幅広い業界が悪化した。

先行き見通しDI

「3カ月後」は45.6(前月46.2)で前月比から0.6ポイント、「6カ月後」は46.4(同47.6)で同1.2ポイント、「1年後」は47.6(同48.6)で同1.0ポイントそれぞれ悪化した。全国との比較では、「3カ月後」「6カ月後」は下回ったが「1年後」は全国を上回った。

「東海ブロック(2024年4月)」の詳細