景気DI | 前月比 | 今月の特徴 |
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38.5 | ▲ 0.6 | 新型コロナウイルス感染症拡大で2カ月連続の悪化 |
概況
「滋賀」の景気DIは前月に続き悪化、4月以降県内の新型コロナウイルス感染者数が2桁を超える日が続くなど、個人向けの業態で影響を強く受けた。製造業では「受注が回復してきた」等の声が増えているものの、「緊急事態宣言で宿泊や飲食の回復は遠い状況」(サービス)や「住宅用木材の入荷目途が立たない」(建設)等、調達に支障が生じているとの声も聞こえる。当面、ヒトやモノの動きが停滞することは避けられず下押し圧力はあるものの、多くの業界で先行きの改善傾向が維持されており、県内景気は回復基調を維持するとみられる。
景気DI
「滋賀」のDIは38.5となり前月比0.6ポイント悪化した。2020年6月の24.6を底に景気は持ち直し、前年同月の水準を4カ月連続で上回るものの、近隣府県の緊急事態宣言が影響するなど小売業を中心に悪化した。一方、全国の落ち込みと比べると緩やかで、都道府県別順位は前月の17位から15位に改善した。
規模別DI
「大企業」が41.7と前月比3.5ポイント悪化、「中小企業」は38.0と同0.1ポイント悪化、中小企業のうち「小規模企業」が33.9と同0.6ポイント改善した。「大企業」は1月を境に悪化基調、「中小企業」も2カ月連続で悪化したが「大企業」と比べ落ち込みが小さく、規模間格差は3.4ポイント縮小した。
業界別DI
改善は『不動産』のみで、『運輸・倉庫』は横ばい、その他の5業界で悪化した。『運輸・倉庫』は2月以降改善基調にあるものの、『製造』『卸売』『小売』『サービス』は2カ月、『建設』は3カ月連続前月比で悪化した。これまで業界別で高い水準を示していた『小売』の落ち込みが大きく、一転して業界別で最も低くなった。
先行き見通しDI
3カ月後が41.8(前月37.8)、6カ月後が42.8(同39.4)、1年後が46.6(同42.9)と各指標で改善した。所得環境の悪化や設備投資の停滞により『建設』に加え『小売』が現状水準を下回った。一方でワクチン接種の始まりによる期待感も高まり、4業界で1年後見通しが「50」の水準に達している。