レポートTDB景気動向調査2019年2月(九州ブロック・概要)

景気DI

前月比

今月の特徴

48.6

0.1

ブロック順位トップに返り咲く

概況

『九州』は、インバウンドを含む観光需要が追い風の「沖縄」「大分」、復興需要が続く「熊本」と、都道府県順位で全国トップ3を擁し、1年4カ月ぶりにブロック順位トップに立った。ただし、米中貿易摩擦による中国経済の失速を受けて『製造』が悪化。『不動産』にも投資用不動産をめぐる金融機関の審査厳格化の影響が及ぶなど、強弱が入り混じっている。先行きについても、3カ月後の見通しDIが1年ぶりに現況を下回るなど景気後退色が強まっているうえ、消費税率再引き上げへの警戒感も強く、年末に向けて落ち込みが大きくなりそうだ。

景気DI

『九州』(前月比0.1ポイント増)は3カ月ぶりに改善。3カ月連続で判断の分かれ目となる50を下回ったが、全国(46.9)が4カ月連続で悪化するなか、ブロック順位は17年11月以来1年4カ月ぶりの首位となった。規模別では「中小企業」、県別では「大分」など4県、業界別では『建設』など4業界で改善した。

規模別DI

「大企業」(前月比1.2ポイント減)は辛うじて50を上回ったものの、3カ月連続で悪化した。他方、「中小企業」(同0.4ポイント増)は50に届かなかったものの、4カ月ぶりに改善。この結果、規模間格差は1.9ポイントに縮小した。なお、「小規模企業」(同2.8ポイント増)は2カ月ぶりに改善した。

業界別DI

都市再開発やインバウンド対応の建築需要が好調な『建設』が高水準をキープ。「メンテナンス・警備・検査」や「情報サービス」などが改善した『サービス』は4カ月ぶりに改善した。他方、米中貿易摩擦やTPP11発効による影響がみられる『製造』は4カ月連続で悪化し、16年9月(42.2)以来の低水準に。

先行き見通しDI

3カ月後(前月比1.4ポイント減)、6カ月後(同0.5ポイント減)、1年後(同0.4ポイント減)の3指標とも悪化。特に3カ月後と1年後は4カ月連続で悪化した。業界別では『不動産』の6カ月後と1年後が30台に低迷。規模別では「中小企業」、県別では「長崎」「鹿児島」「沖縄」の全3指標が悪化した。

「九州ブロック(2019年2月)」の詳細