レポート

【連載】海外政経情勢 第1回「インドのマクロ経済・政治動向」

(株)伊藤忠総研

2020/01/13

本連載では、日本企業の進出先として想定される世界各国の政経情勢などを取り上げる。

第1回は、日本の人口の10倍を抱え、有望な消費市場として期待されるインドに注目した。インドは経済成長著しく、名目GDP(国内総生産)は2019年に世界5位に、2020年代後半には米中に次ぐ世界3位に浮上するとも言われている。

以下で、インドの中長期的な成長を支える要因を解説したうえで、インドが短期的に陥った景気減速とそれに対する政府・中央銀行の政策について考察した。

■インドの概要

インドは、総人口13.5億人、面積330万平方キロメートルと、ざっと日本の10倍の規模の国である。約30あるインドの各州は、それぞれが数千万人から数億人の人口を擁し、一つの国ほどの規模にある。

また、IMFが2019年10月に改訂した「世界経済見通し」によると、2018年のインドの名目GDP は2.72兆ドルと、英国2.83兆ドル、フランス2.78兆ドルに次いで世界7位の経済規模を誇る。一方で、国民の生活水準を示す一人あたりGDP は、2000ドル程度と、日本の20分の1、中国の5分の1であり、今後大きく伸びていく余地がある。

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