レポート九州・沖縄地区の社長分析（2017年）

はじめに

内閣府が発表した『平成29年版高齢社会白書』によると、65歳以上の高齢者人口は3459万人に達し、総人口の27.3％を占める。前年に比べ67万人、構成比は0.6ポイント増加するなど今後も一層の高齢者増加と人口減少が見込まれているなか、企業においても、従業員や経営者の高齢化が重要な経営課題として浮上している。

帝国データバンク福岡支店では、企業概要データベース「COSMOS2」（約147万社収録）から、九州・沖縄地区（以下、九州）に本社を置く株式会社（特例有限会社を含む）のデータを抽出。2017年中における社長の交代状況のほか、社長の平均年齢、年代別構成、出身大学、出身地別などを調査した。データは2017年12月末時点。

なお、同様の調査は1987年（昭和62年）から年１回実施しており（2006年～2008年分を除く）、今回が28回目。

調査結果

1. 2017年の社長交代率は3.78％と、2年ぶりに減少
2. 社長平均年齢は59.4歳と、1990年以降の最高だった前年（59.1歳）に比べて0.3歳上昇。地域別では「長崎県」（60.5歳）、売上高規模別では「1000億円以上」（61.8歳）、業種別では「不動産」（60.6歳）がそれぞれ最高だった
3. 社長の年代別構成は、『60歳以上』の合計構成比が53.0％と、前年比0.1ポイント増加し、1990年以降の最高に
4. 女性社長率は8.9％で、1990年以降の最高を更新
5. 社長の出身地は「福岡県」（構成比29.1％）、出身大学は「福岡大学」（同10.3％）がそれぞれ最多