レポート第7回 宮城県内企業のメーンバンク実態調査

七十七銀行がトップ、5割超の圧倒的シェア ~ 地元金融機関が強く、メガバンクやや後退 ~

2016/12/16
資金繰り  金融

はじめに

今年4月、東京TYフィナンシャルグループ(東京都民銀行・八千代銀行)が新銀行東京をグループに迎え、将来的な合併に向けた新体制を発足させた。一方、地方では2月、長崎県に基盤を持つ十八銀行とふくおかフィナンシャルグループ(福岡銀行・熊本銀行・親和銀行)が2017年4月をメドとする経営統合を発表、昨年10月に誕生した九州フィナンシャルグループ(肥後銀行・鹿児島銀行)に続き、九州エリアでの地銀再編も加速している。今後、東北でも進むとみられる再編の動きは、各金融機関と地元中小企業との関係性に変化を生じさせる可能性もあり、なかでもメーンバンクの果たす役割にこれまで以上に注目が集まっている。

帝国データバンク仙台支店では、2016年10月末時点の企業概要データベースCOSMOS2(全国146万社)から、宮城県内の企業(約2万4500社)がメーンバンクと認識している金融機関について抽出し集計した。なお、調査対象は全業種全法人で、個人経営も含む。本調査は2015年12月に次いで7回目。

※ 本調査は「COSMOS2」に収録されている企業のデータであるため、各金融機関がメーンとして取引している実数とは異なる。また、一企業に複数のメーンがあるケースでは、当該企業が最上位として認識している金融機関のみを集計した。

調査結果

  1. 宮城県内の企業約2万4500社のうち、各企業がメーンバンクとして認識している金融機関で最も多かったのは、七十七銀行(仙台市)の1万3683社で、シェア(構成比)は55.84%と前回調査のシェアを維持し、引き続き圧倒的な存在感を示している。
  2. 上位7位までを地元金融機関が占め、仙台銀行(仙台市)、杜の都信金(仙台市)を含めた上位3位で7割強、上位7位で約8割を占め、地元金融機関の強さが目立つ。一方で、メガバンク3行(三菱東京UFJ・三井住友・みずほ)はともに僅かにシェアが減少した。
  3. 主要業種別でも七十七銀行がすべて1位。上位3位はすべて七十七銀行、仙台銀行、杜の都信金の順。
  4. 売上規模別でも七十七銀行がすべて1位。「50億円以上」は2位から4位までをメガバンクが占め、売上規模が大きくなるにつれて、メガバンクの存在感が増している。
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